肩当て

ヴァイオリンには楽器の裏部分に付ける肩当てというものがある。この肩当ては、ヴァイオリンを始めたばかりの人には痛かったり、具合が悪かったり、また付けるのが難しかったり、と安定するまで時間を要するもので、ケースに入れるだけでも苦戦したりする。けれども、肩当ての「自分の位置」を掴むと、楽器の安定も良く、今度は肩当てなしでは演奏がしずらくなったりする。

そもそも肩当ては、楽器を安定させるために作られた付属品で、必要なければ付けなくても良いとされている。楽器には余計なものはなるだけ少ない方が良く、クラシックの世界ではより良い音を追求するために肩当てのみならず、楽器の表面にある顎当てをも外す人もいるとか。アイリッシュ音楽や民族音楽のヴァイオリン奏者は肩当てなしがほとんど。

そんなこんなで、私も二年ほど前から肩当てを外してみた。外してみて・・・うん、低音の響きが良い。よし、これでいこう!となったのだがしかし、外した当初はすごく弾きにくい!まず左手を離せない!ポジションチェンジ(左手を上の方にずらすこと)がしにくい!それでもめげずに、肩当てなしを続けた。最初は練習のときだけ外し、本番は肩当てありで・・・と徐々に徐々に慣らして。そうすると、人ってすごいですねー、だいぶ違和感なく持てるようになり、少々なら左手離しても大丈夫、本番でもそのままいけるように!

でも!でも!でも、です!!

えぇ、なんとなく感じていましたよ・・・・薄々はわかっていたんです・・・・でも気付いてない振りしてました・・・だって確証はなかったから!このせいじゃないかもしれない・・・なんて見ない振りしてました・・・・・・・でももう認めます・・・。

というのも(笑)、肩当てを外してから妙に首が痛い・・・。もともと首の痛みは若干持ってはいたのですが、肩当て外してから酷く・・・。でも肩当てなしにだんだんと慣れてきていたので、続けていたら首も慣れてきて治るかな、と思っていたのですが、どうやらダメなようです。演奏をした次の日など、あからさまに痛い。ためしに、先日の矢野絢子のレコーディングで肩当てを付けてやってみた。すると痛みはほとんどこなかった!確信!!(笑)

というわけで、肩当ては復活します(笑)30年以上肩当て有りでやってきたんですもん、そう簡単には身体も対応しませんよね。でもこれで、一応どっちでも弾けるようになったということで結果オーライ。肩当て忘れても大丈夫!忘れることないけど!

黒矢印が肩当て。赤矢印が顎当て。

---シェアする---
シマフミ便り

前の記事

大改造奮闘記④
ママフミメモ

次の記事

ママフミメモ!