50年前のヴァイオリン
楽器店で「ちょっとこの楽器、試し弾きしてくれませんか」と言われ、一つのヴァイオリンを渡された。それは鈴木バイオリンの二代目社長(鈴木梅雄氏)が作ったというヴァイオリンで、約50年前の楽器だそう。お値段は数百万というもので、ヴァイオリンの価格としてはそこまでお高いものではないかもしれないが、一部の通の方にはたまらない?楽器らしい(国内に数本しかないとか?!)。だから楽器店もお店のコレクションとして所有していて、売り物ではない。そのため、展示しているだけになっているその楽器を時々誰かに弾いて欲しいのだ。鳴らしてあげないと、どんな楽器も音が悪くなるからね。
弾いてみると、ふむふむ・・・よく響く。特に高音がきれい。弾いてない楽器にしては整った音。きっと、もっと弾きこんであげると落ち着いてきて更に良くなるんだろうな、という感じ。そうこうしているとこの日の生徒がやってきて、鈴木バイオリンと私の楽器と生徒の楽器と、ヴァイオリンが一気に3本集まった。3本をそれぞれ弾き比べてみると、おもしろかった。楽器って本当に一つ一つ違っていて、また人によっても好みが違って、生き物のように成長するところもおもしろい。値段は一つの目安にもなるし重要だけど、値段がすべてではないな、と。一番は経済的にも技術的にも自分に合った楽器を手にすること。
↑左が鈴木バイオリン、右が私の楽器。色も全然違いますねー。
因みに、ヴァイオリンの数え方って「一挺(いっちょう)」って数えるとか?!でもここでは分かりにくいので「〇本」と表記させてもらいました。